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リーダーとしての心得(5)公私の区別を忘れない

public or private

公私の区別を忘れない

公私のけじめをつけるためには経営者が率先しなければならない。公私混同は組織の弱体化を招く。これは非常に重要で、これ以上の説明は必要ありません。実際、会社の経営が悪化すると、販売可能な商品を生産できなくなる理由の背後には、公私混同がつきまとうものだ。「はれのひ事件」などはその最たるものだろう。

そもそも、リーダーは自分でやらないと部下を指揮できない。指導者に罪悪感があれば、公私の区別がつかない部下に対して、厳しく対処できないだろう。このような指導者は、「あなたは?」と逆に言われることを恐れて、強力なリーダーシップを発揮することはできないのだ。そうなれば、組織は壊滅的な打撃を受け、必然的に倒産する。

覚えておくべき重要なことは、公私の間にはっきりと線を引くこと。特に、時間、お金、個人的な関係の点でだ。経営者が時間、お金、人間関係などの点で公私の区別を曖昧にすれば、それを見ている従業員も公私を混同することになる。この傾向はすぐに会社全体に広がるだろう。そして、会社の経営そのものが破綻する。

一方、経営者が公私の区別を明確にすれば、必ず社内に浸透する。また、職員は公私にわたって独自の判断をするようになる。個人の判断が蓄積されることで、組織全体が公私の区別を徹底することができる。そうすれば、間違ったことをした人がいた場合、組織はそのような人の存在を認めなくなる。組織全体が不正に敏感になっているからだ。そのため、不正はすぐに社内で発覚する。このようにして、組織は事態が悪化する前に自然に是正措置を取る。従業員もこのような清潔な会社で働くことを喜んでくれるだろう。

組織がこのような環境を作り出せるかどうかは、公的と私的を明確に区別するリーダーシップによる管理者の模範にかかっている。

ABOUT ME
島田 亮司
ストックホルム大学交換留学を経て、中央大学法学部卒業。都内の大手教科書出版社に入社、主に英語辞典や教材の編集、異文化理解教育のテキスト製作を担当。その後、PHP研究所にて英文月刊誌の副編集長として国内外の取材、執筆、編集に携わる一方、松下幸之助研究の研究スタッフとして外国人経営者向けの研修セミナーの企画、運営、講演を行う。また、1997年設立のNPO国際交流団体SIEN(埼玉県国際交流協会登録)の代表として現在までの22年間、異文化理解、交流促進に関わる社会活動をする他、在日外国人向けに賃貸物件のアドバイス等を行う。宅地建物取引士。英語通訳案内士。
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