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気候変動が金融市場に新たなリスクをもたらす理由

気候変動

ブライアン・ディーズ(BlackRockの持続可能な投資責任者)

資産運用の世界最大手ブラックロックがESG(環境・社会・統治)への運用を強化する方針を表明した。投資先企業に気候変動リスクについての情報開示を求る。2020年代半ばまでに石炭関連会社への投資を大きく減らすことも発表している。ブラックロックの投資責任者のインタビューを和訳する。

さて、私たちが伝えたいことは、気候変動が引き起こしている投資リスクについての私たちの確信が高まっていることです。

従来、人々の投資の多くは、気候が比較的安定しているという前提でした。

しかしいま何が起きているのか考えてみてください。オーストラリアやカリフォルニアでの山火事や中西部での洪水ハリケーンは世界中で見られます。今後の安定を予測するのは現実的ではありません。

金融市場ではこうしたリスクが十分に認識されていないことがわかってきました。私たちは資本の大規模な再配分を目にすることになると考えています。投資ソリューションを提供する際には、このようなリスクを考慮に入れて先手を打っていきたいと考えています。

まず、最も重要なことは、このリスクを実際に測定できるようになることです。

物理的なリスクについては洪水の増加は建物の価値や会社の価値に影響を与えますが同時に移転のリスクにもつながります。

今後は社会が、よりCO2の低排出に向かっていくでしょう。つまり、ビジネスモデルが化石燃料に大きく依存している企業は、圧力にさらされることになります。

そして、良い面としては、新しい炭素効率の高い技術を求めて競争している企業が勝つことになる。私たちはこれらのリスクを理解した上でそれを統合して投資の解決策を提供したいのです。それが誰かの401 (k) であろうと大規模な年金制度であろうと大学の寄付であろうとです。

もちろん、私たちは投資リスクの観点からこうした流れに注目しています。

ですから、例えば石炭のような場合には、そのビジネスモデルに対するリスクは非常に顕著であり、リスクを負うことは意味がないと考えています。

もっと広い視野で見ていくと、ビジネスのトレンドに関してそのポジションを理解することに注力しており、これは時間を超えたトレンドになります。私たちにとって最も重要なことは、こうしたリスクはいまの金融市場が理解している以上に顕著であることを強調し、長期的にこれらのリスクを先取りしたいということです。

実際に投資リスクについて考えてみると、こうした圧力や世間一般の企業に対する不満や期待が、このような大規模な資本再配分が行われると予測される一因となっています。

気候変動による物理的なリスクもありますが、社会が企業に期待する要素もあります。未来の貯蓄者と未来の投資家は今日の若者です。彼らは従来とは違う期待を持っています。

これが資本の根本的な再配分が行われるであろうもう一つの理由です。そうした原因で業績が良い企業もあれば、悪い企業も出てきている。

こうした傾向は時間の経過とともに増えるだけだと考えているのです。

ABOUT ME
島田 亮司
ストックホルム大学交換留学を経て、中央大学法学部卒業。都内の大手教科書出版社に入社、主に英語辞典や教材の編集、異文化理解教育のテキスト製作を担当。その後、PHP研究所にて英文月刊誌の副編集長として国内外の取材、執筆、編集に携わる一方、松下幸之助研究の研究スタッフとして外国人経営者向けの研修セミナーの企画、運営、講演を行う。また、1997年設立のNPO国際交流団体SIEN(埼玉県国際交流協会登録)の代表として現在までの22年間、異文化理解、交流促進に関わる社会活動をする他、在日外国人向けに賃貸物件のアドバイス等を行う。宅地建物取引士。英語通訳案内士。