経験の掛け合わせがパワフルな専門性をつくる
2023/12/052024/03/03
目次
ようやく人生の前提を自覚した2023年
みなさんはじめまして、小川晋平と申します。このWebサイト&Synapseの運営者です。まずはじめに執筆していく私自身の自己紹介からはじめたいと思います。
私は海外に11年間滞在し(高校卒業して帰国)、日本に帰国したときに感じた違和感を解消しようと今でも模索し続けていて気づけば中年になっている人間です(違和感の詳細)。
執筆開始の2023年12月現在、私は45歳の中年のおじさまです。私に必要なものを全て持っていて、いつも全力で私のことをサポートしてくれている私には過ぎた妻と、本当に目にいれても痛くないのでは!?と思うくらい可愛い4歳と7歳の娘がいます。
本当に・ほんとうに・ホントウに!!
家族のみんなには特に迷惑をかけっぱなしです(特に妻、間違いない)。だからこれからは一つでも二つでも家族のことを前提に考えて行動していきたいと、静かに誓う2022年・2023年を過ごしました。
何故なら・・・
私という人間は理念に生きており、自分が腑に落ちないと、例え頭でわかっていても、例え生活がピンチになっても、例えどんなに周りに叱咤されても・・絶対に行動しない(行動を変えない)。という恐ろしい性質の持ち主だからです。
この在り方は独り身なら許されるのかもしれません(まあ社会の中に生きるものとしては一人身でも賛否両論かもしれませんが)。
しかしながら運命共同体といえる家族をもつ立場になったら若干の方向修正が必須です。自分の理念を追いかけるのは勿論良い事かもしれませんが、前提に家庭ができているからです。
私は全く家庭を見ていませんでした。だけど完全に振り切ったリスクを伴い行動する覚悟も器もない中途半端な凡人だったようです。
とはいえ、私が自分自身の信念を忘れることはありません。昔と変わらず根底に根拠のない自信があります。どこまでも高く自己設定はしています。
だけど私の幸せの源は家族であり、私が常に一緒にいるのは家族であり、
私のことを一番近くでサポートしてくれているのは家族です。
私の人生の前提は「家族の幸せ」であり。それは忘れてはいけないものだったのです。
45歳になりようやく気づけました。ご迷惑をおかけした皆々様に、気づかせてくれた皆々様に、
本当に、ほんとうに、ホントウに、
心から感謝申し上げます。
意図せず育まれた3つのスキル
私はインサイドセールスの専門家であると自負しています。私にしかできないインサイドセールスがあります。まじまじ考えてみても私がやっていることは非常にシンプルで誰もが当たり前のようにできることなんですね。それは自分にしかない経験を言語化し、体系化し、実践しているということです。
ここが重要なポイントかもしれませんが、正直ベース私は自分のことを凄いとかレベル高いとか、全く想像できません(何故か生み出せている高い成果には自信ありますが、自分にとっては当たり前のことをやっているだけなんです)。しかしながら、最近になってどうやら私にしかできない何かがあることを自覚しました。繰り返しになりますが私は決して特別なことをしている意識はなく、本当に自然に行動しているだけなんです。
自分では当たり前のことが、何故か周りの誰かに評価されたり、感謝される。
こういう経験ありませんか?
どうやらこういう自分には当たり前だけど、何故か周りの誰かに評価されたり、感謝されるスキルを意識して、言語化して、体系化すると自分だけの専門性になるようです。更にはこの改めて体系化した自分の専門性を深堀すると、自分自身がいろいろ見えてくるんです。
一つの例として、今私が自らをインサイドセールスの専門家と自覚させてくれた巧みな(自分でいうのは・・)アポトークを育んでくれた営業、マーケティング、心理学の3つを自分のスキルと意識するに至った経緯をご紹介します。これらのスキルは今でこそ意識して、言語化して、体系化していますが、当時はただ目の前のことを一生懸命やっていただけで、全く自分が意図せずに今の自分のバックボーンになってくれています。
きっと似通ったことが皆さんにもあるかもしれません。
一つ目は体系化して改めて輪郭がはっきりみえた営業のスキルです。
これはコミュニケーションとも言えるのですが、私は本当に人とのコミュニケーションが大好きなんです。私は青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科コミュニケーションコース専攻です。昔からコミュニケーションの奥にある人の心の揺らぎに興味津々だったのです。
多くの領域を経験したく、30歳で起業するまでいろんな会社、仕事を経験しましたが(20社10職種以上)、振り返ると全ての会社でなんらかしらの営業活動をしていた気がします。そしてその営業活動をしているときはほぼ必ず大きな成果を出すことができていました。
二つ目は気づいたら自分のスキルになっていたマーケティングのスキルです。
私は30歳で起業した時には、マーケティングの知識はゼロだったのですが、当時から常にある根拠のない自信の延長で、若手アーティストといろんな店舗の空間づくりをして、店舗に訪れている多くのお客様に気づきを与えるビジネスを進め、必ず成功できると思っていたのです。
振り返ると着眼点や切り口は間違っていなかったと思っていますが、マーケティングがないまま進めたのでタイミングや進め方が違っていたと反省しています。なんせアートは社会に全く受け入れられていませんでしたし、つきつめるとアーティスト自身も社会に受け入れられようとしていなかったのです。2008年に起業し、2014年には事業を一時中止し、必死にマーケティングを勉強しました。
当時は必至に学んだものを実践して腑に落としていたのですが、その努力が実ったのか光栄なことに当時勤めていた企業で企画部(会社のマーケティングを請け負う部署)の部長を任せていただけるまでになりました。今ではこのマーケティングのスキルは自身が持っている武器の一つになっています。
三つ目は携わり続けていたけれど、専門性として意識していなかった心理学のスキルです。
大学の頃、大学のコミュニケーションコースでは非言語のコミュニケーションについて学びました。
キャリアの中で自然と個人や法人のお悩み相談を受けることが非常に多かったです。気づいたら、個人は3万人以上、法人は100社以上の方々と対話してきました。同じ内容をお伝えしても一人ひとり何にどう反応するかが違い、一人ひとり何にどのように興味を示すかが全く違います。では何故ここまでの違いが生じ、何がここまでの違いをつくっているのか、誰かに何かを言われずとも常に興味を持って接し、常に相手の心の揺らぎを見逃さないように接していました。
すると見えてきたものがあります。
- 人の心の中には本当に多くの人格(感情)がある
- 人の心の在り方、感情の在り方は波のように流れていて決して安定していない
- 人の行動には全て理由があり、人間関係の出来事には必ず両者に理由がある
- 同じ事象にも、全ての人に別の真実(解釈)があり、誰とも自分の事実を完全に共有できない
- 人は驚くくらい細かく相手の非言語コミュニケーションが見えている(見ている)
- 人は自分の意識で自分の見るものを決めていて、ひいては自身の運命をも決めている
など上げたらまだまだありますが、人の心の動きと接するのがとりあえず好きなんです^^
話していくと、心理学を学んでいる人に感心していただけることが少なくなく、この私の感覚は多くの人が自然に持ち合わせているわけではないとつい最近知りました。
自分をゆっくり振返っていたら、この3つのスキルを育んでくれた経験が浮かび上がってきて、それらのスキルの掛け合わせが私をインサイドセールスの専門家と自負できるまでにしてくれたこと。今も変わらずこれらのスキルの掛け合わせでインサイドセールスで高い成果を当たり前のよう作り続けさせてくれているのだろうと、自身の中で腑に落とすことができました。
こうして今は迷ようことなく自分自身を
営業×マーケティング×心理学を駆使するインサイドセールスの専門家
と言い切ることができます。
インサイドセールスと営業、マーケティング、心理学の関係
インサイドセールスの専門家と自負しているとお伝えしましたが、私をインサイドセールスの専門家にしてくれた3つのスキル(営業、マーケティング、心理学)が、具体的にどのようにインサイドセールスと関係しているのかをお伝えしたいと思います。
この内容をお伝えする前に明確にしておきたいのが、そもそもインサイドセールスとは何かということです。
一般的に言われているインサイドセールスの定義を一言で表現すると
電話・メール・チャット・DM・Web会議システム・SNSなどによる
非対面の営業活動
となります。
このセールス手法はコロナの感染拡大とともに社会に普及しました。コロナが蔓延しているときはフィールドセールス(対面セールス)ができなかったので、その中でも進められるセールス手法が求められたからです。
しかしながら蓋を開けると、インサイドセールスはとても効率的なもので、コロナの感染拡大が沈静化した今でもフィールドセールスと同じくらい使われている、今注目のセールス手法です。改めてメリットデメリットを整理するとこうなります。
<メリット>
- 営業活動の属人化を防止できる
- フィールドセールスが成約商談のみに集中できる
- 営業活動の効率化と分業化ができる
- 見込み客への継続的なアプローチができる
- 見込み客の育成状況から売上予測が立てやすくなる
<デメリット>
- 営業活動の範囲が不明瞭になりやすい
- フィールドセールスと連携する仕組みが必要
- 顧客との信頼関係を築きにくくなる
- 見込み客の心理を読み取りにくくなる
- 一人のお客様への対応が雑になる傾向がある
これらのメリットとデメリットは私が数多くの営業会社、あらゆる営業領域を経験する中で実感した内容を言語化したものです。詳細は別記事で触れたいと思います。
ここからは私が触れた3つのスキルとインサイドセールスの関係をスキル別にみていき、メリット、デメリットの項目なども参考にしながら何故今までの私の経験を通して自分をインサイドセールスの専門家と自負できるのかについて改めて確認したいと思います。
- 営業スキルとインサイドセールスの関係
商品やサービスを見込客に販売していくときにフィールドセールス(対面営業)とインサイドセールス(非対面営業)は分業をしています。一般的には自社の商品やサービスに興味を持っているお客様に商品やサービスの必要性を認識してもらい商談獲得するのがインサイドセールスの役割(②見込客の育成~商談獲得)、獲得された商談から成約を獲得するのがフィールドセールスの役割(③商談獲得~成約獲得)です。その両方の感覚を持ちながらインサイドセールスに携わると、デメリットの1と2を強みに変換できます。
- マーケティングスキルとインサイドセールスの関係
マーケティングはインサイドセールスと非常に密接な関係にあり、ビジネスフローの中で、一般的にインサイドセールスの前の段階がマーケティングです。分かりやすく言えば自社への問合せを増やすのがマーケティングの役割(①集客~見込客の育成)です。問合せたお客様との商談を設定するまでの活動がインサイドセールスです(②見込客の育成~商談獲得)。マーケティングスキルを持っているとインサイドセールスは活動目的をブラさずに(マーケティングがないと、インサイドセールスのみで集客~商談獲得を行おうとしがちです)継続的に商談獲得の活動を進められます
- 心理学のスキルとインサイドセールスの関係
一般的な営業活動は①集客~見込客育成(マーケティング)②見込客育成~商談獲得(インサイドセールス)③商談獲得~成約獲得(フィールドセールス)という①~③のように分業しています。その中でも②のインサイドセールスでは非対面とはいえお客様にとってはじめて商品やサービスの販売元との接点となるので、極めて繊細なポイントです。とはいえ非対面なので、この場面におけるお客様の心理面を一般的には軽視しがちです。このファーストコンタクトで、お客様にどれだけ信頼していただけるか、インサイドセールスのデメリットの3~4をカバーする心理アプローチが営業活動全体の可否を決めると言っても過言ではありません。
以上の3つのスキルとインサイドセールスの関係性を見ていくと、これらのスキルがインサイドセールスのメリットをより高め、デメリットをなくしてくれることがふわっとご理解いただけたと思います(詳しくは別記事でお話しします)。
「100万人に1人の存在になる方法 不透明な未来を生き延びるための人生戦略」著者:藤原 和博
によると、
一つの領域で専門家といえるくらいまで深堀できると100人に1人の人材になれます。
二つの領域の専門家になると、100人×100人で、10,000人に1人の人材になります。
三つの領域の専門家になると、100人×100人×100人で、1,000,000人に1人の人材になれます。
どうやら、自分が経験で培い当たり前のようにできているものから専門性を見出し、それらの専門性を掛け合わせるだけで、人は他にはない自分だけの価値を創り上げることができるようです。
※補足※
100人に1人の人材になることが難しいと感じるかもしれません。単純に自分の希少性をつくるのが目的ならこのように考えると気持ちが楽になると思います。上記と同じロジックで5人に1人の人材になれる領域を3つみつけたら100人に1人の人材になれます。私を含め、現代はあまり勉強しない人が多いから、興味もった内容に関して10冊ほど本を読んだだけで、その領域において5人に1人の人材になれるらしいです。
本来のインサイドセールスのあり方
営業は個人一人ひとりに自身が求める価値に出会ってもらうための手段の一つに過ぎません。だからこそマスから見込客を特定する集客をするマーケティングから、信頼を獲得し当たり前のように人が商品やサービスを購入していくフィールドセールスへの流れはスムーズであればあるほど、自然であればあるほど良いです。そんな背景もあり、この営業活動における連結部分にインサイドセールスという領域が必然的に生まれたのだろうと思います。
私は自分をインサイドセールスの専門家と自負していますが。まだその領域の入口にたったばかりの状態だと自覚しています。だから実践をしながら、毎日毎日勉強をしています。その深みを楽しみながら潜っています。
正直に告白すると、私は元々、インサイドセールスが好きではありませんでした。非対面で自動化を追及する考え方が法人個人に限らずお客様をモノ(カネ)と無機的に捉えている印象を覚え、時代に淘汰されてほしいと思っていましたし、携わりたくないとも思っていました。だけど皮肉なことに成果だけはだせてしまう・・・。
自分自身を振返り自問自答を繰り返してみたら、自分の強みとなっている営業、マーケティング、心理学が浮き彫りになり、これらのスキルを駆使してインサイドセールスに携わり成果をだしている自分に気づくことができました。インサイドセールスは嫌いなものではなく、インサイドセールスの価値、可能性を誰よりも感じていて、言語化し、体系化しようとしている自分に気づくことができました。だからこそ表面ではそんなインサイドセールスの扱われ方に少なからず憤りを感じている自分があるのだと自覚でき、今ままでのモヤモヤしていたものがスッと腑に落ちました。
この経験を経て、自分の信じる道の先により洗練されたインサイドセールスのあり方があると信じることができています。まだ不完全な個人的見解ですが、
本来のインサイドセールスとは営業活動からセールスをなくし
快適な買い物をサポートする活動だと思っています。